PLCの種類と入出力機器の接続例

PLCシーケンス

PLC(プログラマブルロジックコントローラー)の種類について説明します。また、入力端子にスイッチやセンサなど外部からの入力信号機器を接続し、出力端子にランプやブザーなど外部へ出力する機器を接続する方法についても説明しています。

PLCの種類

 PLCは普通のコンピュータと基本的な構造は同じです。装置の制御やデータの処理を行うMPU(論理演算・制御部)で、メモリ(記憶部)に記憶されたプログラムを実行し、入力部からデータを受け取り、演算・加工した上で、出力部へ信号を送り、機器の制御を行います。どれか一つでも欠けると機能を果たすことが出来ません。また、PLCを構造上で分類すると、「パッケージタイプ」「ベース装着タイプ」「コンポーネントタイプ」の種類に分けることができます。

 パッケージタイプは、MPU部・メモリ部・電源部・入出部・出力部をワンセットにしたPLCです。入力や出力の点数を増設できるものがありますが、128点以下のものが主流となっています。入出力点数は少ないですが、安価で小型化なので省スペースといった特徴があります。

 ベース装着タイプは、ベースユニット・MPUユニット・電源ユニット・入出力ユニットなどの独立した機器を組み合わせて使うPLCです。ネットワークユニットや特殊入出力ユニットなどもあり、選択の範囲が広ことが特徴です。尚、ベースユニットにはMPUユニットと電源ユニットを装着しなければなりません。

 コンポーネントタイプは、MPUユニット・電源ユニット・入出力ユニットなどの独立した機器を直接連結することができるPLCです。入出力ユニットなどを後から増設しやすいことといった特徴があります。

PLCの種類

 

PLCの入出力端子について

 PLC入出力回路は、電流の流れについて考えると、配線がある端子に接続されて入力されると、別の端子に接続された配線から出力されなければなりません。つまり、入出力ごとに少なくとも端子2個が使われなければならないことになります。

 入出力端子で電流が流れ込む配線側をメインパスといいます。また、電流が電源へ返る配線側をリタ ーンパスといいます。このメインパスとリターンパスでループが形成され、電流が流 れる回路が完成します。

 入出力端子は電源の数やスペースに制限がないなら、入出力は接続する機器の数分×2個の端子が必要です。しかしながら、そのような使い方は実用的ではありません。通常はPLCの入出力のリターンパスのみを共有するようにグループ化します。このグループ化のことを「コモン」と言います。図は、共通のリターンパスを共有する入力4個のグル ープを表しています。また、グループの1系列ごとをバンクと言います。図は1グループ4バンクの回路が接続されたPLCということになります。

COM端子

PLCと入出力機器を接続した複線図の例

PLC接続例

動作電源

 PLC本体を動作させる電源です。AC100/200Vの電源が接続されます。

入力用電源

 スイッチやセンサーからの信号を、PLCに検知(入力)させるのに必要な電源です。接続例ではPLCの内部電源を接続していますが、入力電源が別途必要な(外部電源方式)PLCもあります。基本的にはDC24Vの電源となります。

入力機器の接続

 通常は入力用電源の(-)を入力用COMに接続します。入力用電源の(+)はスイッチやセンサーなどの接点を経由して、入力側の端子に接続します。入力側の各端子には、チャンネルとビット番号が表示されています。プログラムでは、このチャンネルとビット番号を使って、信号を識別します。

出力機器の接続

 ランプやマグネットなどの出力機器に使用する電源の片側を出力端子のCOMに、出力機器を介して、そのCOMに対応したビット番号の端子に接続します。1つのCOMに対応して複数のビットがある場合は、同一電源の機器を接続します。出力端子には接点容量を考慮する必要があります。

PLCシーケンス
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